平成29年度事業計画の概要

~会員事業所の経営基盤強化を推し進め、自立的振興発展を目指そう~


 中国が主導するアジアインフラ投資銀行の発足や、環太平洋諸国が推し進めてきたTPP締結交渉など世界経済の新たな枠組み構築を目指す動きが続いてきた中で、難民移入問題に直面したヨーロッパ諸国の政治的動揺に端を発したイギリスのEU離脱や、トランプ大統領誕生によるアメリカのTPP離脱など、現在の国際情勢は一転して保護主義が強まる傾向にある。わが国の輸出産業の業績を左右するこれらの動きは、国内経済へのマイナス要因となり、現在まで続いてきた景気回復の歩みに対する不安定要素となっている。
 「復興から創生へ」の掛け声の下、自立的振興発展に向けた努力を求められている当地域においては、需要に適した人材の確保や原発事故風評被害の払拭、販路の拡大などに課題を有する事業所が見受けられる。このため、当所では小規模事業者経営発達支援計画に沿って昨年度実施した景気動向調査や事業所調査結果に基づき、地域の実情を踏まえた伴走型経営支援として事業所の経営基盤改善や事業継続、創業者の発掘・育成などの相談体制を一層強化しながら、地域の振興発展に積極的に取り組んでいく。
 また、成長産業への参入を図る事業所への情報提供や仲介に取り組み、新たな地域産業の創出を図るほか、昨年度須賀川市が制定した須賀川市中小企業・小規模企業振興基本条例の趣旨に則り、受発注や消費などの地域経済域内循環の強化に努めると共に、企業の経営支援や地域振興全般に関して国や県、市に対する要望活動を行い、産業振興施策への反映を図っていく。
 加えて、会員事業所の福利厚生制度充実に資するための各種共済制度や福祉制度、不慮の業務災害に対応する補償制度などの拡充に努めながら、会員サービスの魅力向上を目指した取り組みを実施する。
 上記及び従来の活動方針に基づき、本年は「中小・小規模事業者に寄り添った伴走型経営支援の強化」、「企業の研究・開発活動に係る一体的な取り組みによる地域産業の振興発展」、「地域活性化事業の充実化、高度化による選ばれるまち須賀川の創造」、「地域資源のブラッシュアップ、広域的活用推進によるインバウンドの創出」、「福島空港の搭乗率向上を目指した会員・市民の利用促進」の5項目を主な柱として事業を展開することとし、平成29年度基本計画を以下の通り策定した。

平成29年度基本計画


1 再生・創生に対する支援

 東日本大震災からの復興から再生・創生に向かう事業所や地域に対して、事業再生や新たな展開を目指した取り組みについての支援を実施する。

 (1) 国・県等が実施する各種支援制度の周知及び活用への支援
 (2) 青年部復興事業への支援
  ①地域交流館「ボタン」の運営
  ②松明あかし事業(キャンドルナイト等)への協力
 (3) 放射能測定器の貸出
 (4) 共同事業への参画(日本商工会議所・東北六県連・福島県連)
  ①東北絆まつりへの協力(仙台市開催)
 (5) 商工業者のための放射性セシウム検査事業の実施
 (6) BCP(事業継続計画)策定への支援
 (7) 「“わ”で奏でる東日本応援コンサートin 須賀川」の開催
 (8) 福島空港エリア航空機産業研究会活動への支援
2 中小・小規模事業者支援事業の強化

 地域経済を支える中小・小規模事業者が、経営の持続や発展のために行うビジネスモデル再構築を全面的にサポートし、地域全体が事業者を支援する体制を構築することにより、従来の記帳・税務・金融指導等に加えて新たに経営戦略に踏み込んだ伴走型の支援強化をさらにすすめ、地域の自立的振興発展を図る。

 (1) 経営指導員による伴走型支援の強化
 (2) 経営安定化のための経営支援・情報提供の強化
 (3) 地場産業の育成と企業間連携の推進
 (4) 雇用促進特別相談窓口の設置
 (5) 消費税軽減税率対策相談窓口の充実と税率引き上げに伴う各種支援事業の実施
 (6) 中小・小規模企業支援事業の推進
  ①創業・経営革新に対する支援事業の強化
  ②須賀川創業塾の開催
  ③無料法律相談の実施
  ④専門家派遣事業の推進
  ⑤福島県中小企業再生支援協議会との連携強化
  ⑥下請企業斡旋相談所の活動強化
  ⑦金融斡旋指導事業の充実強化
  ⑧記帳継続指導事業の実施
  ⑨WEBセミナーの公開
  ⑩経営分析支援の実施
  ⑪経営者保証に関するガイドラインの周知
  ⑫経営計画作成支援セミナー・個別相談会の開催
  ⑬生産性向上及びIT(クラウド等)活用の支援
  ⑭会員事業所(小規模事業者)全件訪問の実施
  ⑮商談会への出展支援の実施
  ⑯クラウドファンディングに関するセミナーの開催
  ⑰成長産業分野への参入を図る企業への情報提供及び仲介の実施
 (7) 企業誘致の促進
 (8) 企業誘致の促進
 (9) オールふくしま中小企業・小規模事業者経営支援連絡協議会との連携
3 中心市街地活性化事業の推進

須賀川まちづくり推進協議会や須賀川市中心市街地活性化協議会などのまちづくり組織並びに須賀川商店会連合会ほか地域商店会等商業者団体と緊密に連携をとり、様々な地域資源を有機的に活用しながら地域商業及び商店街の活性化、中心市街地の魅力向上に重点的に取り組むとともに、人に優しい住環境の整備やインバウンドの拡充についても事業を実施し、コンパクトで賑わい溢れる市街地を創造し定住人口の増加を図る。

 (1) 商業活性化事業
  ①「元気だ!すかがわあきんど祭り」の開催
  ②「あきんどカード」販促事業の実施
  ③「須賀川市中心市街地商業集積事業」の活用
  ④「商業視察研修会」の実施
 (2) 地域資源活用事業
  ①「すかがわ商店街雛(ひゝな)の笑顔に会えるまち事業」の実施
 (3) まちなみ景観・歴史景観整備事業
  ①「下の川の桜保全事業」の実施
  ②「お諏訪の杜エドヒガン桜保存事業」の実施
  ③「まちに夢を飾ろう事業」の実施
 (4) 賑わい創出事業
  ①「岩農フレッシュショップ須賀川まちなか店」の開催
  ②「松明あかしおもてなし広場」の開催
  ③「まちなかイルミネーション事業」の実施
 (5) 須賀川市中心市街地活性化協議会、須賀川まちづくり推進協議会、㈱こぷろ須賀川等との連携強化
 (6) 福島県、須賀川市等関係機関との連携強化
4 地域資源を活かした観光振興事業の強化

 須賀川ならではの地域資源を地域の視点で活用し、来訪者増加を目指した各種事業を展開することで、依然として厳しい状況にある須賀川市の観光振興に寄与するとともに、交流人口の拡大や地域の活性化を図る。
 また、東北六県下商工会議所が共同運営するポータルサイト「東北まつりネットワーク」を活用し、須賀川市の代表的な祭り「松明あかし」や「須賀川市釈迦堂川花火大会」を全国に発信する。

 (1) 地域資源を活用したインバウンドを視野に入れた観光の推進
 (2) 震災関連視察プログラムの運営
 (3) 農商工連携、6次産業化への調査研究
 (4) 地域資源を活かしたブランド品の研究及び成果品の販売促進
  ①かっぱ麺のPR推進
 (5) 須賀川市観光と物産復興推進連絡会の運営協力
 (6) 須賀川物産振興協会・須賀川市産業会館の運営協力
 (7) 須賀川ふるさと創生倶楽部との連携強化
 (8) 東北まつりネットワーク事業での須賀川の祭りの情報発信
5 循環型社会の構築に関する各種事業の支援

 一層の普及が求められる再生可能エネルギー事業化に向けた取り組みや低炭素化社会実現に向けた省資源・省エネルギーに対する啓蒙推進を図る。
 また、平成22年度から実施しているエコプロジェクト事業についても、関連団体と連携を図りながら、循環型社会の構築に向けて積極的に取り組む。

 (1) 環境問題に対する各種事業の推進
 (2) 容器包装リサイクル法に係る支援事業の実施
 (3) 再生可能エネルギー事業への参画並びに調査研究
 (4) 県中地区産業廃棄物対策協議会との連携
6 福島空港利活用事業の促進及び協力・支援

 福島空港の運用時間が延長されたことに伴い、就航先での滞在時間が多く確保でき、伊丹空港に至っては乗り継ぎの利便が改善されたことから、更なる利活用の促進を図っていく。更には、震災後の原子力発電所事故により運休している国際定期便の早期再開、また訪日外国人観光客獲得へ向けた国際線チャーター便の増加など関係機関と連携し積極的な働きかけを継続していく。
 福島空港のより一層の機能強化を図り、利便性の向上と広域観光事業や経済交流、新規路線の開拓などの事業に積極的に取り組み、震災により重要性が明らかになった防災拠点空港としての役割も強くアピールしていくとともに、関係団体の各種事業に対して協力・支援を行い臨空都市にふさわしい事業活動を展開する。

 (1) 国内定期路線の継続並びに新規就航路線の開拓
 (2) 福島空港を活用したインバウンド対策事業の実施
 (3) 栃木県等近県の福島空港利用促進対策の取り組み
 (4) 空港へのアクセス整備促進
 (5) 国際チャーター便の搭乗者増加に向けた須賀川市パスポート発行業務への協力
 (6) 民間団体への利活用の促進とPR
 (7) 空港を核とした産業や研究機関の誘致
 (8) 国際定期便再開へ向けた取組み
 (9) 首都圏直下型地震や東南海地震発生時を想定した防災拠点空港としての取組み
 (10) ㈱福島エアポートサービスとの連携強化
 (11) 福島空港と地域開発をすすめる会との連携強化
7 会員サービス事業の強化

 会員の真のニーズを的確に把握し、地域の要請に応えるべく会議所ニュース、ホームページ等を通して情報提供を行い、さらに事業活動を通して会員であることのメリットを享受できるよう会員へのサービスを積極的に推進する。
 また、団体であることのメリットを有効に活用した割安な団体保険等の普及を図る。

 (1) 新規入会事業所と正副会頭との懇談会の開催
 (2) 福利厚生事業及び各種共済制度の普及拡大
 (3) 会員事業所PR等の折込みサービスの実施
 (4) 会議所ニュースの紙面の充実
 (5) 商工技術振興事業の実施
  ①暗算、珠算、段位認定試験の実施
  ②簿記検定試験の実施
 (6) 健康診断・成人病検診の実施
 (7) 労働保険事務組合への加入促進
 (8) 小規模企業共済制度、倒産防止共済制度の加入促進
 (9) 福島県火災共済、自動車保険共済制度の加入促進
 (10) 諸証明書の発行(原産地証明書、合格証明書等)
 (11) 全国商工会議所の業務災害補償プランの加入促進
 (12) 全国商工会議所の総合賠償責任保険制度の加入促進
 (13) PL保険の加入促進
 (14) チェンバーズカードの加入促進
 (15) GS1事業者コードの登録及び更新
 (16) 郵送によるガン検診の実施
 (17) 個人情報漏えい賠償責任保険の加入促進
 (18) 会員等とのコミュニケーションツールとしてツイッターによる情報発信の活用
8 政策提言・要望活動の強化

 地域の総合経済団体として、東日本大震災からの事業所の再生・創生に向けた各種支援策、福島空港の国際定期路線早期再開と利活用対策、中小企業・小規模事業者の事業継続対策、中心市街地等の活性化対策、交流人口拡大のためのインバウンド対策など様々な課題に対して、会員事業所、地域住民の声を把握しながら、関係機関・団体等に提言、要望活動を行う。

 (1) 会員事業所の経営支援に係る対策の強化
 (2) 中心市街地等地域活性化対策の強化
 (3) 震災からの再生・創生支援策の強化
 (4) 福島空港国際定期路線の早期再開・国内定期路線の拡充
 (5) 放射線による風評被害の払拭対策の継続
 (6) 放射線による風評被害の払拭対策の継続
 (7) 地域経済循環強化のための公共事業等の地元発注、地元飲食店利用の増大
9 部会・委員会活動の推進

 経営環境や経済情勢の変化により、企業体質の強化や改善が求められていることから、部会員のニーズに基づき、部会間の連携を図りながら業種、業界の振興発展に努める。
 また、会員事業所の業績向上につながるような部会、委員会事業について、積極的に企画し実施することとする。

 (1) 部会活動の充実と強化
 (2) 委員会活動の充実と強化
 (3) 正副会頭と七部会との連携強化
  ①正副会頭と七部会部会長との懇談会の開催
  ②七部会共通事業の実施
   ○各種講演会・講習会事業の実施
   ○須賀川地区雇用促進懇談会
    (須賀川地区就職ガイダンス・須賀川地区合同就職面接会)
   ○すかがわ産業フェスティバル&JAすかがわ岩瀬復幸祭の実施
   ○会員交流大会の実施
   ○会員親善(部会対抗)ゴルフ大会の実施
   ○エコプロジェクト事業への取り組み
10 組織の強化と活性化

 商工会議所組織強化のため、諸会議の出席率向上や活性化を図り、役員・議員、事務局、それぞれの責任と役割を明確にし、事業推進に努める。
 また、商工会館の在り方について検討し、将来計画の策定を行う。

 (1) 商工会館将来計画の策定
 (2) 正副会頭会議、常議員会、議員総会等諸会議の活性化に資する運営
 (3) 会員増強運動の推進
 (4) 事務の合理化、効率化の推進
 (5) 事務の合理化、効率化の推進
 (6) 事務受託団体への支援協力
 (7) 日本商工会議所・東北六県商工会議所連合会・福島県商工会議所連合会との連携協力